「いなくてもいい存在」、ですが元気に生きています

今週のお題「わたし○○部でした」

 

こんにちは、水雲です。たまたま時間ができたので何か書こうかと思ったら今週のお題なんてものがあるじゃないですか⁈楽しそうだったので書いてみることにします。と言っても強豪校に入ってたとか、日々の全ての時間を部活に費やしていたとかでは全くないので軽い話になってしまいますが…読んでもらえたら嬉しいです。

 

さて、本題です。私は中学時代…吹奏楽部に入っていました!普通ですね笑笑

注:私はガチガチの吹奏楽部の人間ではありません。中学3年間で感じた偏見で話しているので不快に思った方がいらっしゃったら本当に申し訳ありません。

全体で30人もいないかもしれないような、規模の小さい吹奏楽部でした。そして私はその中でバスクラリネット(以下バスクラ)を担当していました。バスクラって言って通じる人はほぼほぼ元吹奏楽部だと思っています(偏見かな?)バスクラの立ち位置って微妙なんですよね。私はそこに随分悩まされました…バスクラってクラリネット(以下クラ)の仲間で普通のクラより低い音が出ます。「高音楽器」「中音楽器」「低音楽器」の「低音楽器」に所属します。なのでバンドの中では曲のベースラインを担当していました。そんなバスクラ、なぜ名前に覚えがない人が多いか。そう!低音の中で最も重視される存在ではないからです…チューバって多分誰でも頭に思い浮かびますよね?そういうことです。人数の多いバンドの演奏に花を添える存在、そしてどんな曲調でも休まず音を奏でる存在、それがバスクラです。

 

「え!どこ吹いてたの?気付かなかった笑」

「今練習してるのって何の曲?全然わかんないんだけど笑笑」

「まぁぶっちゃけ、いなくてもいい存在なんだよね」

 

この言葉全て、私が中学時代に同じバンドメンバーから掛けられた言葉です。全員が全員同じように思っていたとは思いませんが、あの頃は泣きそうになったことをよく覚えています。どんなに努力しても誰にも気が付いてもらえないことがどれだけ人を傷つけるのか、あの日々で学べた気がします。

それでもたった一つ、バスクラが力を存分に発揮できるシーンがありました。なんだと思いますか…それは、木管ソロの伴奏です。サックスやクラが立ち上がって1人で演奏しているシーンを見たことはありませんか?ソロでメロディーを奏でている後ろ、誰もが楽器を降ろしているあの瞬間、バスクラはひっそりと伴奏を奏でています。音色的に木管のメロディーにはぴったりですからね、あの瞬間だけはお客様ではなくソロで頑張っているバンドメンバーのために音を奏でていた気がします。「大丈夫、1人じゃない」「お前が輝ける舞台を用意してやる」「安心して楽しみやがれ!」そんな思いで毎回意気込んでいました(年に2回くらいしかソロがある曲はやらなかったんですけどね)。それでもやっぱり楽器を降ろしているメンバーからは気付かれません。私がソロの練習等で緊張していると「なんでお前が緊張してるの?」とか言われます笑

 

でも、ほぼ毎回ソロを任されていた同期の友達、Aに言われた一言でとても救われたことがありました。

「マジで!バスクラが先に吹き始めてくれなかったらできない!」

私が一度練習をお休みした後に言われた言葉でした。その瞬間、私の思いは報われた気がしました。もうずっと気付かれなくてもいい!とは言えませんが、このバンドから卒業するまで私はこの子たちの安心できる場所を作ろうと思うことができました。メロディー大好きだし、ソロとかやってみたかったし、かっこいいって言われたい。嫌なことを言った奴のことはムカつくし、許す気なんてさらさら無いですが、短い3年間だけこの子たちを支える存在であるために全力でやってやろうと思いました。

 

今はもうAとも、他のバンドメンバーとも連絡を取ることはほとんどないですが、大切な思い出です。バスクラのことも大好きにはなれませんでしたが、「いなくてもいい存在」なんて言われてしまうこの子に少し親近感さえも感じてしまっているのです。

 

何だかしんみりした話になっちゃいましたね、もっと愉快な話もあった(と思う)のでまた次の機会にかけたら嬉しいです。ここに記すことで昇華できる気もします。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

「いなくてもいい存在」水雲